物を数える時、計算する時、多くの人は十進法(10進法)を使用しているはず。
もはや、日常生活において当たり前の十進法ですが
十進法よりも十二進法の方が美しい数え方と言われ、もし人類が十二進法を使っていたら、世界はもっと発展していた可能性もあるのです。
うーん、でも数字の「12」ってキリが悪い感じがするけど?
それは十進法に慣れているからそう感じるだけだと思います。
今回は、なぜ十二進法の方が便利で美しい数え方と言われるのか?詳しく解説します。
混乱を避けるため「漢数字」を使用
後ほど詳しく解説しますが「10進法」「12進法」と表記すると混乱を招きます。
そのため、タイトルとサムネ以外は「十進法」「十二進法」と漢数字で表記しますのでよろしくお願いします。
十進法とは?一般的に使用される理由
そもそも「十進法」とは?
結論、10数えたら桁が上がる数の表し方を「十進法」と呼びます。
使用する数字は「0123456789」で、この数の表し方をアラビア数字と呼びます。
ちなみに「一二三四」は漢数字と呼びます。
桁が10個で繰り上がる
123456789…と数えて
- 10の次が11
- 20の次が21
- 99の次が100
になっていくのは皆さんもご存知のはず。
10を底(区切り)にしている点が十進法の特徴と言えます。
ではここで問題です。
なぜ、10で区切る十進法が定着したと思いますか?
えーと💦キリが良いからではないのですか?
なるほど、ではなぜ「8」や「12」だとキリが良くないのでしょうか?
いや〜そんなこと言われても💦
正解は「指の数」
指の数が起源
電卓もそろばんもない時代、数える時に使用した物は「手の指」でした。
人間の指の数は「右手5+左手5=10」なので、十進法が定着したと言われます。
人間は二足歩行になって手指が自由に使えたので、十進法が定着したと言われています。
では、人間の指の数の合計が8本なら八進法、12本だったら十二進法になっていたってこと?
可能性は十分にあります。
足の指が+されていない理由
人間は二足歩行になったことで、足の指は器用に使うことが出来なくなりました。
物を数える時、基本足の指は使わないので、桁が上がる基準は「10」になったと言われています。
もし、人間が足の指も器用に使って物を数えていたら、二十進法が定着していた可能性もあります。
十進法は不便だった?
実は、物を数える際「十進法」と不便と言われています。
なぜですか?
不便と言われる最大の原因は「3で割れない」ことでしょう。
「3」の重要性
人間は、選択肢がYES /NO の2つだど、選択肢が少なすぎて敬遠される傾向があります。
逆に「4」以上存在すると選択肢が多すぎてしまい、やはり敬遠されてしまいます。
しかし「3」は、少なすぎない&多すぎない中間を取ってくれる物が1つあるので、人間にとって「選択肢やすい」「情報処理しやすい」数字なのです。
実際、世界三大〇〇の様に「3」はよく使用されます。
人間にとって「3」はとても重要なのに、底(区切り)である「10」で割り切れない点は、十進法の大きな弱点と言えます。
よく考えると、3で割れないってかなり不便ですよね?
十二進法とは?十進法との違いを解説
では続いて12進法について解説します。
結論、12数えたら桁が上がる数の表し方を「十二進法」と呼びます。
10の2つ上の数字である、12が底(区切り)になっている点が特徴です。
実は馴染み深い
十二進法も一般的に使用される数の表し方で、日常生活でも十二進法が使われています。
十二進法が使われる例は
- 時計の一周は12時間
- 1日は午前&午後で12時間ずつ
- 60分(1時間)は12の倍数
- 円の1周である360度は12の倍数
- 干支の数も12
など
十二進法も様々な場面で使われていることが分かります。
確かに十二進法って身近にありましたね。
でも、なぜ時間や角度に十二進法が使われているんですか?よく考えるとキリが悪い感じがします。
12進法が使用される理由は、地球の衛星「月」が関係しています。
十二進法が使われる理由
月は地球の周りを1年間で12回転する
かつて、時計もカレンダーも無かった時代、暦の表し方は「月の満ち欠け」を頼りにしていました。
月の満ち欠けである、満月〜次の満月までのルーティンを12回繰り返すと、1年経つことになります。
1年が12ヶ月なのは、月の満ち欠けが由来なのです。
結論、十二進法が使われる理由
「12」は暦を測る上で自然に使われた結果、人間は12に対して特別な意識を持つ様になりました。
結果、12は暦や時間を表す際に使用され、十二進法が定着しているのです。
数える時は指だったから十進法、暦の表し方は月だったから十二進法ってことね?
その通り!ただ、普段使用している十二進法は十進法を応用した表し方にすぎません。
純粋な十二進法は新しい記号が必要
時計で使用される十二進法は十進法を応用しているので、10の次が11になっています。
これでは純粋な十二進法と言えないので、純粋な十二進法を表記するならば記号を2つ増やす必要があります。
例として、9の次の数字が「A」
さらに次の数字が「B」だとします。
すると、十二進法の数え方は以下の通り
9の次が10にならず、新たな記号である「A」そして「B」となり、その次が「10」になります。
これが純粋な十二進法の表し方なのです。
十二進法の底(区切り)も「10」になる
あの、記号が2つ増えたけど、十二進法の底(区切り)も「10」になりますね?
そうなんです。「十進法」「十二進法」だけ漢数字を使用した理由がこれです。
何進法でも底(区切り)は「10」
二進法でも、三進法でも、四進法でも…
何進法でも、桁が上がる底(区切り)となる数字は「10」なのです。
もし「12進法」「8進法」とアラビア数字で表記してしまうと
「12進法の底(区切り)は10ではないのか?」と意味の分からないことになってしまうのです。
ちょっと話が脱線しましたが「進法だけは漢数字で表記する」ことだけを覚えておいて下さい。
タイトルとサムネだけ「10進法」「20進法」と表記する理由
「10進法」「20進法」の方が一般的に浸透している点と、見やすさを考慮した結果、タイトル&サムネだけアラビア数字で表記することにしました。
十二進法における12時は本来「10時」のはず?
記号が12種類ある十二進法だと、9時の次が10時になりません。
純粋な十二進法で表記した時計だと、9時の次はA時になるのです。
そして、A時の次の時間はB時となり、その次の時間が10時になります。
↑右が純粋な十二進法で表記した時計です。
なんか右の方がしっくりきますね。
十二進法が数学的に「美しい」理由とは?
数学的に美しいとは?
- 便利で使いやすい
- 合理的で理にかなっている
- 無駄がない
と言うこと
ここでは十二進法が数学的に美しいと言われる理由を解説します。
3で割れる
先ほども解説しましたが「3」は人間にとって特別な数で「3」は日常生活でも数多くの場面で使われています。
10進法だと10÷3=3.333…と割切れず、日常生活でも色々と不都合な事を招いていました。
しかし、3で割切れる十二進法だとこんな様々なメリットがあるのです。
- 計算のロスが少なくなる
- 物流が円滑になる
- 数学が発展する
- 揉め事が少なくなる
もし、この世が十二進法だったら、文明がもっと発展していた可能性もあるのです。
もしかしたら、争い事も少なくなっていたかもですね?
もちろん、全て推測ですが
約数が多い
約数とは?
整数で割り切れる数のことです。
十進法の約数は「2」「5」の2種類ですが、
十二進法だと「2」「3」「4」「6」と4種類もあるのです。
約数が多いと何かメリットがあるんですか?
割り切れる数が増えるので、表記のロスが少なくなります。
表記のロスが少なくなる例
iPhoneのパスワード入力画面
iPhoneは十進法なので10までしか数字が存在しないことで「0」だけ下に飛び出しています。
↑0の隣は空白なのでロス(無駄)になっています。
これは十進法がゆえの弱点
0の隣が空白になるデメリット
- 文字が小さくなる
- スペースの無駄使い
- 電気代がかかる
では、十二進法だったらどうなるか?
↑ご覧の様に「A」「B」が加わったことで、ロス(無駄)が無くなりました。
結論、十二進法だったら日常のあらゆる場面でロス(無駄)が減っていたかもしれません。
桁が増えづらくなる
まず、数を表す時「10」「100」「1000」と桁が増えるほど、表記が大変になります。
十進法の場合は10個目の数字で桁が上がるのですが、十二進法は12個目の数字で桁が上がります。
当然12個目の方が桁が上がりづらいので、十二進法は表記のロスが減ることになります。
十二進法のデメリット
ここまで聞くと、十進法を排除して十二進法で統一した方が良いのでは?って思ってしまいます。
確かにメリットだけ聞くとそうなりますよね。しかし十二進法にもデメリットが存在します。
覚える数の表記が増える
- 十進法で覚える数は「10個」
- 十二進法で覚える数は「12個」
なので、覚える数字が2つ増えてしまいます。
増えると言っても、結局2つしか増えていないので二十進法や六十進法ほど複雑にはなりませんが。
増える数字が2つだけだったら許容範囲かも?
ただ、許容範囲なのは「大人」かけかもしれません。
数学が難しくなる
十二進法になると計算が複雑になる例は「九九」です。
十進法の九九で覚える計算は81個ですが、十二進法の九九は121個になってしまうのです。
小学生で九九を覚える際、40個も増えてしまうのは結構辛いと思います。
確かに、40個は大きなハードルですよね💦
そもそも十二進法だったら、九九ではなく「十一十一」ですが
もし「十二進法」の世界だったら?
今より「発展」した世界になる?
十二進法は十進法より合理的で理にかなってるので、計算、物流、サービスにおいてロス(無駄)が少なくなります。
そうなると、人類の文明は今よりもっと発展していた可能性もあるのです。
今より「衰退」した世界になる?
十進法に比べて、十二進法は計算が複雑になるので、計算が苦手な人の比率も多くなってしまいます。
そうなると、数学の分野に力を注ぐ人も少なくなってしまうので、むしろ十進法の世界より発展しずらい世界になっていたかもしれません。
まとめ
結局、現状の十進法or十二進法、どっちが良い数え方はなんですかね?
残念ながら、十進法or十二進法どちらが良いかの結論は一生でないと思います。
本記事は「十二進法と言う表し方もあるんだよ」的な感じで覚えておいて下さい。
コメント
コメント一覧 (5件)
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今さら変更はできませんよね
九九を減らすために6進法を使うという考えはいかがでしょうか。
6なら2でも3でも割れますから。
ahotify様!
コメントありがとうございます!
確かに!!
無理に12にする必要ありませんね!
一番美しい数え方は6進法かもです!?