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土星の衛生「エンケラドゥス」に生命はいる?太陽に頼らない新生物とは?

衛生エンケラドゥス 生命

土星の衛星「エンケラドゥス」は生命が存在する可能性が最も高い天体として大きな注目を集めています。

しかし、エンケラドゥスの表面温度は約−198度と極寒の世界で、大気もほとんど存在しません。

なぜ、これほど過酷な環境なのに生命存在の可能性を秘めているのか?

生命がいるとしたら、一体どこ存在するのか?

パラバース博士

本記事は土星の衛星「エンケラドゥス」の生命の可能性について詳しく解説します。

目次

そもそも、衛生「エンケラドゥス」とは

主星土星
直径約504km
表面温度平均−198℃
太陽光弱い直射日光
大気わずかにある
大気圧
主な成分水・窒素
その他、成分メタン・二酸化炭素

エンケラドゥスは土星の第2衛星

表面は白い氷に覆われていて、中心部には岩石の核を持ちます。

直径は498kmで、月の直径3,474Kmと比べると特別大きな衛生でないことが分かります。

表面は氷で覆われていて、わずかな大気が存在しますが、ほぼ真空の状態。

太陽から距離も離れているため、表面温度は−198度と極寒の世界です。

しかし、2005年に探査機カッシーニによって「生命がいるのではないか?」と考えられるようになりました。

あの、表面温度−198度で大気もほとんど無くて、生命なんていなそうですけど?

パラバース博士

では、次の項目でエンケラドゥスに生命がいる可能性の根拠について解説します。

エンケラドゥスの生命とは?

生命誕生に必要な3つの条件

  • 液体の水
  • 熱源
  • 有機化合物
パラバース博士

エンケラドゥスは、生命誕生に必要な3つの条件が全て揃っているのです。

氷の下の「内部海」

エンケラドゥスの「液体の水」

エンケラドゥスの地下に広大な内部海の存在が確実視されています。

安定した内部海の存在は、生命存在の根拠になります。

あの、表面温度−198度なのに海があるってど言うこと?

パラバース博士

それは、土星との潮汐摩擦によって地質活動が発生し、氷が溶けて海が形成されているのです。

ん?ちょっとよく分からない?

海が形成されるメカニズム

エンケラドゥスは表面こそ極寒の世界ですが、地球と同じく地質活動が起きている可能性が高いです。

もし地質活動が起きていると、中心部はドロドロのマグマが存在することになります。

パラバース博士

この地質活動は、土星との潮汐摩擦によって発生していると言われます。

潮汐摩擦ってなんですか?

まず、エンケラドゥスは僅かに楕円の軌道を描いて土星の周りを回っています。

自転が楕円と言うことは、土星の周りを回る際、土星から距離が離れたり、近づいたりすることになります。

パラバース博士

土星から離れるor近づくの繰り返しで摩擦が発生し、この摩擦のことを「潮汐摩擦」と呼びます。

エンケラドゥスに液体の海が存在する理由

  • 潮汐摩擦発生している
  • 潮汐摩擦で、地質活動が発生している
  • 地質活動の熱によって氷が溶けて、液体の海が形成されている

と言うこと

なるほど!太陽光とは全く異なるエネルギーで海が形成されている訳ね。

でも、表面を氷に覆われていると太陽が届かないけど、エネルギー源はどうしているんですか?

パラバース博士

それは、内部海の底に秘密があります。

エネルギー源は「熱水噴出孔」

大西洋にある熱水噴出孔(ブラックスモーカー)

エンケラドゥスの「熱源」

エンケラドゥスは表面が氷で覆われているので、内部海に太陽光が届くことは無いと思われます。

そのため、エンケラドゥスに生命がいたとしたら「太陽光を必要としない独自の生態系」が育んでいる可能性があるのです。

太陽光が無くても生命って誕生するんですか?

パラバース博士

太陽光がないと生命は誕生しないと言われていましたが、太陽光を必要としない生命が地球上で発見されました。

エンケラドゥスの内部海には「熱水噴出孔」と呼ばれる、化学物質を噴き出す熱源があると考えられています。

熱水噴出孔からの硫化物を栄養源となり、生命が育んでいる可能性が指摘されます。

熱水噴出孔(ねっすいふんしゅつこう)とは

海底の地表から高温の熱水が噴き出すスポットのことを、熱水噴出孔(ブラックスモーカーとも)と呼びます。

1977年のガラパゴス諸島周辺の海底調査によって、熱水噴出孔をエネルギー源にした生命を発見されました。

熱水噴出孔をエネルギー源とした独自の生態系の発見により、太陽光に頼らなくても生命は誕生することが証明されたのです。

なるほど、熱水噴出孔が太陽光の代わりになっているんですね。

パラバース博士

その通り!

間欠泉から「有機物」を発見

エンケラドゥス地表の間欠泉の想像図

エンケラドゥスの「有機化合物

エンケラドゥスに間欠泉が発見されると、生命存在の根拠がさらに増すことになります。

間欠泉とは

一定の周期で熱水や水蒸気が噴き出す温泉のことを間欠泉と呼びます。

間欠泉は地質活動をしている天体で見られ、エンケラドゥスにも毎秒250kg、時速2,189kmで宇宙空間に噴出している間欠泉を発見しました。

パラバース博士

エンケラドゥスの間欠泉の成分を調べたところ「有機化合物」が発見されたのです。

パラバース博士

これで、生命誕生に必要な3つの条件をクリアしたことになります。

現状、エンケラドゥスの生命は未発見

パラバース博士

現状、エンケラドゥスに生命がいるのかは不明です。

パラバース博士

ただ、生命が存在する可能性が最も高い天体であることに間違いはないので、注目度の高い天体と言えます。

なるほど!今後の調査に期待ですね。

今後の探査は未定

2023年現在、エンケラドゥスに探査機が送られる予定はありません。

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