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水星の1日が176日になる理由とは?朝を迎えると2年経っている?

水星の一日が176日になる理由

皆さんは、水星の1日は1年より長いことをご存知でしょうか?

これを地球で例えると「起床→出社→帰宅→就寝」

このよくあるルーティンを1回行うだけで、2年の月日が経過しまうことになります。

(語弊のある例えですが)

ちょっとなに言ってるか分からない?

パラバース博士

では今回、水星の1日が1年より長い理由を詳しく解説します。

イラスト付きで解説

「水星の1日が1年より長い理由」は想像以上に複雑です。

説明する側も頭がこんがらがるほどなので、本記事はイラストを沢山使わせて頂きました。

初心者でも分かりやすい内容になっているので、ぜひ最後まで読んでほしいです。

目次

そもそも「1日&1年」の定義とは

1日は「昼〜次の日の昼」まで

1日とは「昼〜次の日の昼」を迎えるまでのことを指します。

(スタートの時間に定義はない)

地球では、地球自体が1回転する「自転周期=1日」とされています。

地球の1日は24時間であることは皆さんもご存知のはず。

対する水星の1日は地球時間で176日とかなり長めです。

1年は「太陽の周りを1周」するまで

1年とは「惑星が太陽を1周」するまでの期間を指します。

この、惑星が太陽を1周するまでの期間を「公転周期」と呼びます。

地球では「公転周期=1年」であり、地球の1年は365日であることは皆さんもご存知のはず。

対する水星の1年は88日とかなり短めです。

水星は「自転周期=1日」ではない

地球の公転周期&自転周期

  • 自転周期=24時間
  • 公転周期=365日

↑地球では自転周期が365日繰り返すことで、1年経つと言うこと。

水星の公転周期&自転周期

  • 自転周期=地球時間で58日
  • 公転周期=地球時間で88日

↑先述の様に、水星の「1日は176日」ですが「自転周期は58日」です。

つまり、水星では自転周期=1日ではないのです。

88÷58=約1.5で、水星の1年が地球時間で約1.5日にならないのはなぜ?

パラバース博士

では、次の項目で水星の自転周期=1日ではない理由を詳しく解説していきます。

水星の1日が176日になる理由を解説!

水星の自転&公転は「反時計回り」

北極を上として見ると、水星の自転は反時計回りです。

そして、太陽の周りを回る公転も反時計周りです。

パラバース博士

水星の1日が1年より長くなる理由を知るために、自転と公転の向きが同じであることを覚えてほしいです。

A地点「昼の12時」からスタート

パラバース博士

では、ここから「A地点」を基準に、水星の1日と1年のシミュレーションを見ていきましょう。

A地点は太陽が一番高く登る昼間12時をスタートとします。

太陽の周りを「4分の1周」した時

まず、水星が太陽の周りを反時計回りに4分の1周します。

もし、水星が自転していないとA地点は左横のになるはずですが、水星は反時計回りに自転しているので、A地点は真昼と日没の中間になります。

地球で例えると15時です。

太陽の周りを「4分の2周」した時

さらに、4分の2周(半周)すると日没前後の時間になります。

地球で例えると18時です。

パラバース博士

この時点で昼から夜になっただけですが、太陽の周りを半周しているので、半年経っていることになります。

なんとなく分かってきた。

太陽の周りを「4分の3周」した時

さらに、4分の3周すると太陽が当たらないすっかり夜の状態

地球で例えると21時です。

太陽の周りを「4分の4周」した時

4分の4周、つまり太陽の周りを1周した時

この段階で水星は太陽の周りを1周しているので、1年経っている訳ですがA地点はまだ半日しか経っていません。

昼間の12時から半日と言うことは、A地点はまだ真夜中の24時です。

なるほど!1日の流れがゆっくりだから1年経っても1日経たないってことね?

パラバース博士

その通り!ここまで来れば、後は分かるはずです。

太陽の周りを「4分の5〜8周」した時

4分の4周(1周)で半日と言うことは、さらに4分の8周(2周)すると1日になる訳です。

結果、昼〜次の日の昼を迎えるまで太陽を2年かかると言うこと。

パラバース博士

以上が水星の1日が1年より長い理由でした。

なるほど。なぜ地球では水星と同じ様なことが起きないのですか?

地球の1日が1年より短い理由

パラバース博士

地球は、公転周期と自転周期に大きな開きがあるので点がポイントです。

↑進んだ距離は例です。
パラバース博士

公転の距離が短いと「自転周期=1日」で計算可能なのです。

確かに、公転周期を365等分すると1日で進む距離はかなり短いですよね。

結論

  • 自転周期と公転周期に開きがあると「自転周期=1日」になる可能性が高い
  • 自転周期と公転周期が近いと、自転周期=1日にならない可能性が高い

まとめ

パラバース博士

地球では「自転周期=1日」ですが、この常識は惑星によって通用しないケースがあるのです。

惑星の1年と1日とは

1年は「天体の周りを1回転するまで」と言う絶対的な定義がある

1日は「自転と公転の関係」で異なる場合があり、定義が相対的

パラバース博士

1日と1年の長さの逆転は、自転&公転がどちらも反時計回り、自転周期と公転周期の差が小さいときに発生する現象です。

水星の1日が1年より長い理由がよく分かりました!

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