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木星ってどんな惑星?大きいけど太陽になり損ねた?意外な事実を解説!

木星 特徴

太陽系最大の惑星である「木星」

大きさもさることながら、気象や現象もかなりダイナミックで、惑星のBIG BOSSと言っても良いほど。

そして、意外と知られていませんが、木星は我々人類を守ってくれる存在でもあるのです。

BIGすぎる、恐ろしい、近づけない、でも頼もしい惑星のBOSS

パラバース博士

本記事は、太陽系最大の惑星「木星」の特徴を徹底解説します。

目次

木星ってどんな惑星?

探査機「カッシーニ」が撮影した木星
直径139,820 km
表面温度平均−108℃
重力地球の2.3倍
質量地球の318倍
公転周期約11.8年
自転周期約9.9時間

木星は太陽系5番目の惑星で、地球の外側を回る外惑星です。

木星は硬い表面を持たない、ガスを主成分に構成された木星型惑星(ガス惑星)に分類されます。

太陽から木星まので距離は約7億7800万kmで、地球から太陽までの距離1億4960万kmと比べると、かなり遠くに位置することが分かります。

太陽から距離が離れているため、平均気温は−108℃と極寒の世界です。

楕円形の理由

木星って楕円形ですよね?なぜですか?

パラバース博士

それは、自転速度が早く、遠心力の影響で赤道部分が膨らんでいるからです。

  • 木星の自転速度は時速45,000km
  • 地球の自転速度は時速1,700km
パラバース博士

自転の遠心力に加えて、主成分がガス(気体)だからこそ楕円形になる訳です。

確かに、地球みたいな硬い惑星は遠心力で潰れるとは思えませんね。

最も地位の高い惑星?

夜空に見える天体の中では、月、金星に次いで明るいので、その存在は紀元前から知られていました。

木星は夜を通して明るく輝き続けることから、最高神であるジェピター(ゼウス)の名が付けられています。

パラバース博士

ジェピター(ゼウス)は、創造、人格のトップに立つ全知全能の神とされています。

太陽系最大の惑星に相応しい名前ですね!

大きさ&質量

地球と木星の大きさを比較

木星の直径

直径地球と比較
地球12,742km1倍
木星139,820km地球の11倍
太陽1,392,700km地球の109倍

木星の直径は約139,820kmであり、地球の11倍の大きさを誇ります。

(地球の直径は12,742km)

体積に関しては地球の1,321倍にもなります。

木星の質量(重さ)

直径地球と比較
地球5.9742 × 1024kg1倍
木星1.898 × 1027 kg地球の318倍
太陽1.98892 × 1030 kg地球の約33万3,060倍
パラバース博士

木星以外の太陽系の惑星の質量を全て足しても、木星の半分以下の質量にしかなりません。

木星って本当に大きい&重い惑星なんですね。

大気や成分

木星の主成分

  • 水素(約81%)
  • ヘリウム(約17%)
  • メタン(約0.1%)
  • 水(約0.1%)
  • アンモニア(約0.02%)

水素とヘリウムを主体とする点は土星と共通しています。

パラバース博士

木星の特徴である縞模様はアンモニアの雲で構成されています。

木星の内部構造

ガス惑星だけど全てガスで出来ている訳ではないのね?

パラバース博士

その通り。ただ、木星の内部構造は全て推測になります。

木星内部の観測が難しい理由

液体水素層で300万気圧、液体金属状水素層で3600万気圧と、非常に強い圧力がかかっているため内部の観測が極めて困難です。

実際、探査機が木星に突入すると、圧力の影響ですぐ壊れてしまうほど。

木星の衛星

木星とガリレオ衛星の合成画像

木星には80個もの衛星が確認されていて、土星に次ぐ多さです。

数ある衛生の中でも、ガリレオ・ガリレイが発見した「ガリレオ衛生」は特に有名です。

パラバース博士

ガリレオ衛生は全て巨大衛生に分類されます。

4つのガリレオ衛生

  • イオ(直径3,632 km)
  • エウロパ(直径3,138km)
  • ガニメデ(直径5,262km)
  • カリスト(直径4,820km)

水星の直径が4,879万km、月の直径が3,474kmなので、ガリレオ衛星の大きさが伺えます。

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ここが面白い!木星の特徴&雑学

パラバース博士

ここでは、木星の特記すべき雑学&特徴を解説します。

隕石の脅威から地球を守っている

木星は太陽系の惑星の中では最も強い引力があります。

この強い引力によって、太陽系内の隕石は木星が引きつけてくれるので、地球に隕石が衝突するリスクを軽減しているのです。

パラバース博士

隕石の脅威から守る木星の存在は、太陽系の掃除屋とも呼ばれます。

パラバース博士

もし、木星が無かったら、地球に落ちる隕石の数は1,000倍増えると言われるほど。

(地球に落ちる隕石の数は年間数千個ほど)

過去の脅威も木星が守ってくれた?

かつて、地球に壊滅的な打撃を与えていたであろう巨大隕石も、木星が存在することで衝突が間逃れたと言われています。

つまり、木星が存在しなければ、地球の生態系ははるか昔に絶滅していた可能性があるのです。

あまり知られていないけど、木星は地球を守っているのね。

太陽になり損ねた惑星?

もう少し大きければ「赤色矮性」になっていたかも?

構造&成分は太陽に似ている

木星を構成する成分は「水素」と「ヘリウム」ですが、これは太陽を構成する成分とも似ています。

もし、今の木星より80倍の質量があれば、核融合反応によって恒星になっていた可能性があるのです。

質量80倍と聞くとかなり大きく感じますが、今の木星より30〜40%ほど大きなサイズになると、質量も80倍になると言われています。

木星がもう少し大きければ、太陽系には恒星が2つあったかもしれないのね?

パラバース博士

その通り!もし木星が恒星だったら、地球上の生態系は大きく変わっていたかもしれません。

強風が吹き荒れている

パラバース博士

木星は風速100m/s(360km/h)の猛烈な風が吹き荒れています。

風速100m/s(360km/h)ってどれぐらい強い風なんですか?

地球上の風の強さの表現

  • 静穏・風速0.3m/s 未満の風
  • やや強い風・10m/s 以上 15m/s 未満の風
  • 強い風・15m/s 以上 20m/s 未満の風
  • 非常に強い風・20m/s 以上30m/s 未満の風
  • 猛烈な風・風速30m/s 以上、または最大瞬間風速50m/s以上の風

なるほど、地球の風と桁違いに強いんですね。

パラバース博士

猛烈な風が吹いている理由は、木星の自転速度がとても速いからです。

(木星の自転は時速45,000km)

木星の台風「大赤斑」とは?

木星には大赤斑(だいせきはん)と呼ばれる、木星の台風が存在します。

大きさは直径18,000kmに及び、地球がスッポリ収まってしまうほど巨大です。

1831年に発見された当初の大赤斑は直径40,000km以上と、今より数倍大きかったと言われます。

木星の台風ってことは、強い風が吹いているんですか?

パラバース博士

大赤斑は、強い所で340m/s(1200km)の風が吹いています。

大赤斑は海王星の「大暗斑」に似ていますが、性質は全く異なります。

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強い磁場と放射線を発している

木星の磁場は地球の2万倍に相当する強力が磁場を持っています。

この強力すぎる磁場によって高エネルギー粒子が作られ、木星の周りには強力な放射線帯が取り巻いているのです。

パラバース博士

木星が発する放射線の強さは、人間が即死するレベルと言われています。

即死レベルって…人間は近づくことすらできませんね。

木星に生命はいる?

パラバース博士

木星は過酷な環境なため、生命は存在しない可能性が高いです。

とても生命が生きていける環境ではないですよね💦

でも、可能性は0ではない

木星の雲頂部を130kmほど降下すると、気温27度、気圧は約1気圧と、地球によく似た環境下になります。

もしかしたら、雲頂部の130km下辺りに浮遊する生命がいるかもしれません。

もちろん、全て推測ですが

まとめ

木星ってちょっと怖いとこもあるけど、色々な雑学や特徴があって面白かったです。

パラバース博士

木星にはまだ未解明な部分もあるので、今後の探査にも期待しましょう。

木星探査機「ジュノー」について

2011年8月5日に打ち上げられた探査機「ジュノー」は、2012年8月30日に木星に接近し木星の探査を行ってきました。

ジュノーは2023〜2025年まで木星探査が続けられる予定です。

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