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7つの奇跡【トラピスト-1系】に生命はいる?人間は住めるのか?ハビタブルゾーンの系外惑星

トラピスト1 生命 移住 TRAPPIST-1

太陽系には8つの惑星が存在しますが、太陽系の外にある惑星系トラピスト1には7つの惑星が発見されています。

1つの主星にこれほど多くの惑星が発見される事も稀ですが、トラピスト-1系の惑星には生命が存在する可能性もあるのです。

もし、トラピスト1系で地球に似た惑星があれば人類の移住先候補になるほど。

トラピスト1系に存在する7つの惑星とは何か?

どんな特徴があるのか?

パラバース博士

今回は、トラピスト1系の7つの惑星をご紹介します。

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目次

トラピスト1系と7つの惑星について

7つの惑星の想像図【TRAPPIST-1系】

トラピスト1と惑星系

地球からみずがめ座の方法約40.5光年先に、トラピスト1の惑星系は存在します。

主星のトラピスト1(TRAPPIST-1)はとても小さな恒星ですが、これまでに7つの惑星が発見されています。

7つの惑星は全て硬い表面がある岩石惑星(地球型惑星)である可能性が高く、直径や質量が地球に似ている惑星もあります。

さらに、いくつかの惑星は暑すぎない&寒すぎないハビタブルゾーン圏内を公転している可能性もあるのです。

トラピスト1系って面白そう!7つの惑星の詳細を知りたいです。

パラバース博士

では、7つの惑星の特徴を1つずつご紹介します。

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トラピスト-1b

トラピスト-1bの想像図
トラピスト-1b
発見日2016年5月2日
惑星の区分岩石惑星
地球類似性指標
表面温度約1,127℃
大気沢山ある?
直径約14,300 km
(地球の約1.121倍)
質量約60垓7,000京トン
(地球の約1.017倍)
密度地球の約0.726倍
重力地球の約0.812倍
主星までの距離約173万km
公転周期約1.5日(地球時間)

トラピスト-1bとは?

トラピスト-1系の一番内側を公転する惑星で、直径&質量&重力が地球によく似ています。

二酸化炭素と水蒸気を主成分とした大気が沢山存在すると考えられています。

しかし、表面温度は約1,127℃と灼熱の世界なので、生命はいないと思われます。

表面は地獄?

トラピスト-1bは、温室効果の高い二酸化炭素と水蒸気の影響で、温度が急激に上がる暴走温室効果が発生している可能性があります。

また、トラピスト-1の重力の影響で地質活動が活発になり、数多くの火山が存在し、噴火や地震が頻発していると考えられています。

パラバース博士

以上の事から、トラピスト-1bは地獄の惑星と言っても良いかもしれません。

主星(恒星)に近い惑星ってどうしても地獄になっちゃいますよね…

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トラピスト-1c

トラピスト-1cの想像図
トラピスト-1c
発見日2016年5月2日
惑星の区分岩石惑星
地球類似性指標
表面温度約61.65℃
大気ほとんどない?
直径約13,968 km
(地球の約1.095倍)
質量約69垓トン
(地球の約1.156倍)
密度地球の約0.883倍
重力地球の約0.966倍
主星までの距離約237万km
公転周期約2.42日(地球時間)

トラピスト-1cとは?

トラピスト-1系の内側から2番目にあり、7つの惑星の中では質量が最大。

ハビタブルゾーン圏外を公転していると思われ、表面温度は約61.65℃と若干高めです。

水や大気は存在しない、あったとしてもごく僅かなので、トラピスト-1cに生命はいないと思われます。

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トラピスト-1d

トラピスト-1dの想像図
トラピスト-1d
発見日2016年5月2日
惑星の区分岩石惑星
地球類似性指標0.90
表面温度約9℃
大気ある?
直径約9,850 km
(地球の約0.773倍)
質量約17垓7,300京トン
(地球の約0.297倍)
密度地球の約0.616倍
重力地球の約0.483倍
主星までの距離約333万km
公転周期約4.04日(地球時間)

トラピスト-1dとは?

トラピスト-1系の内側から3番目にある惑星です。

ハビタブルゾーン圏内と思われ、予想される表面温度は約9℃と温暖な環境で、水があれば液体で存在できます。

もし、トラピスト-1dに液体の水や大気が豊富に存在すれば、生命が存在する可能性も高くなります。

地球類似性指標は0.90もあり、トラピスト-1系の中では最も地球に近い惑星なのです。

「地球類似性指標」とは?

大きさ&質量、成分など地球との共通点の多さを表す指標の事を「地球類似性指標」と呼びます。

数値が「1」に近いほど地球に類似しているとされます。

パラバース博士

もし、トラピスト-1系の惑星に人類が移住するならば、トラピスト-1dが最も有望だと考えられています。

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トラピスト-1e

トラピスト-1eの想像図
トラピスト-1e
発見日2017年2月22日
惑星の区分岩石惑星
地球類似性指標0.86
表面温度約-18℃
大気不明
直径約11,710 km
(地球の約0.919倍)
質量約14垓3,000京トン
(地球の約0.24倍)
密度地球の約0.31倍
重力地球の約0.74倍
主星までの距離約421万km
公転周期約6.09日(地球時間)

トラピスト-1eとは?

トラピスト-1系の内側から4番目にあり、7つの惑星の中では3番目に小さな惑星です。

ハビタブルゾーン圏内と思われますが、予想される表面温度は約-18℃とやや寒冷な環境。

しかし、二酸化炭素や水蒸気と言った温室効果ガスが豊富にあれば表面温度も高くなるので、大気の有無によって生命が存在するかもしれません。

ただ、トラピスト-1eに大気が豊富に存在するかどうはか不明です。

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トラピスト-1f

トラピスト-1fの想像図
トラピスト-1f
発見日2017年2月22日
惑星の区分岩石惑星
地球類似性指標0.68
表面温度約-54.15℃
大気不明
直径約13,330 km
(地球の1.046倍)
質量約21垓5,000京トン
(地球の約0.36倍)
密度地球の約0.32倍
重力地球の約0.62倍
主星までの距離約550万km
公転周期約9.2日(地球時間)

トラピスト-1fとは?

トラピスト-1系の内側から5番目にあり、直径はは地球に近いですが、質量は地球の約0.36倍程度しかありません。

ハビタブルゾーン圏内と思われますが、予想される表面温度は約約-54.15℃とかなり寒冷な環境です。

しかし、二酸化炭素や水蒸気などの温室効果ガスが豊富にあれば表面温度も高くなるので、大気の有無によって生命が存在するかもしれません。

また、潮汐ロックで常に主星に向けていれば表面温度も上がるため、片面だけ氷が溶けて海を形成しているかもしれません。

液体の水と大気が豊富に存在すれば、生命が存在する可能性があります。

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トラピスト-1g

トラピスト-1gの想像図
トラピスト-1g
発見日2017年
惑星の区分岩石惑星
地球類似性指標0.58
表面温度約-74.55℃
大気不明
直径約13,330 km
(地球の1.046倍)
質量約80垓トン
(地球の約1.34倍)
密度
重力地球の約1.06倍
主星までの距離約674万km
公転周期約12.35日(地球時間)

トラピスト-1gとは?

トラピスト-1系の内側から6番目にあり、7つの惑星の中では最大の大きさを誇ります。

ギリギリでハビタブルゾーンと思われますが、予想される表面温度は約-74.55℃かなり寒い環境です。

しかし、潮汐ロックで同じ面を主星に向けている場合、その地域だけ氷が溶けて海を形成しているかもしれません。

そのため、トラピスト-1gにも生命が存在する可能性があるのです。

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トラピスト-1h

トラピスト-1hの想像図
トラピスト-1h
発見日2017年
惑星の区分岩石惑星
地球類似性指標
表面温度約-105℃
大気不明
直径約9,121 km
質量約5垓1,300京 トン
(地球の約0.086倍)
密度地球の約0.23倍
重力不明
主星までの距離約892万km
公転周期約18.76日(地球時間)

トラピスト-1hとは?

トラピスト-1系の一番外側にあり、7つの惑星の中では最小サイズです。

ハビタブルゾーンの外側にあるため、予想される表面温度は約-105℃と極寒の世界。

液体の水は存在せず、表面は氷で覆われている可能性が高いです。

とても寒い環境のため、生命存在の可能性は低めです。

しかし、主星のトラピスト-1からの潮汐加熱によって内部海が形成されていれば、生命が存在するかもしれません。

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トラピスト-1i (不確実)

トラピスト-1i
発見日2018年
(現状は候補)
惑星の区分不明
地球類似性指標不明
表面温度不明
大気不明
直径不明
質量不明
密度不明
重力不明
主星までの距離約1,144万km
公転周期25〜28日(地球時間)

トラピスト-1iとは?

不確実ですが、8番目の惑星トラピスト-1iが存在する可能性があります。

しかし、トラピスト-1iに関する情報は非常に少なく、主星からのおおよその距離と公転周期以外は謎に包まれています。

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主星(恒星)トラピスト1とは?

右側が太陽、左側がトラピスト1の大きさの比率
出典:ESO
トラピスト1太陽
発見日1999年有史以前
恒星の区分赤色矮星
(超低温矮星)
G型主系列星
直径約166,000 km約1,392,700 km
質量太陽の約9%1.989 × 10^30 kg
表面温度約2,300℃約5,800℃
光度太陽の0.05%1
惑星の数7〜88
パラバース博士

最後に、惑星系の中心「トラピスト-1」をご紹介します。

トラピスト-1は小型の恒星である赤色矮星に分類されますが、その中でも特に規模の小さな超低温矮星と呼ばれています。

太陽と比較するとトラピスト-1との規模の違いは歴然で、直径&質量&光度などは太陽を大きく下回っています。

特に、直径は約166,000 kmしかなく、木星を少し上回る程度です。

(木星の直径は約139,820 km)

トラピスト-1と太陽、同じ恒星でもここまで違うんですね?

パラバース博士

そうなんです。ただ、太陽は銀河系で上位10%に入るほど巨大な恒星なので、トラピスト-1が小さいのではなく、太陽が大きいと言った見方もできます。

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トラピスト1と惑星系の面白い雑学

惑星から見たTRAPPIST-1の想像図
パラバース博士

ここでは、トラピスト-1系&惑星の面白い雑学をご紹介します。

惑星は昼でも薄暗い

RAPPIST-1fの想像図。主星が上る時間帯でも薄暗く星が見える。

トラピスト-1系の惑星は昼間でも星が見える?

主星(恒星)は公転する格惑星に光と熱を分け与えますが、トラピスト1はとても規模の小さな恒星のため惑星に届く熱エネルギーも小さめです。

実際、トラピスト1の光度は太陽の0.05%しかないので、公転する惑星に届く可視光線もごく僅かです。

可視光線の量が少ないので、トラピスト-1の各惑星、日が高く上る昼間でもほとんど明るくならず、薄暗い環境になっていると考えられます。

パラバース博士

トラピスト1の惑星に住めば常に空が暗いので、昼間でも天体観測が可能と思われます。

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惑星の公転軌道が非常に狭い

トラピスト1系の各惑星の公転軌道はとても狭いです。

実際、一番外側にあるトラピスト-1hですら、主星トラピスト-1から約892万kmしか離れていません。

太陽系で一番内側を公転する水星と太陽までの距離は約5,790万 kmなのでその差は歴然。

(トラピスト-1hの公転軌道は水星の約5分の1)

現状発見されているトラピスト-1系の惑星は、全て水星の公転軌道内に収まってしまうのです。

水星は太陽から一番近い惑星

太陽系とは規模が全然違いますね。

パラバース博士

トラピスト-1系はとても小さな惑星系である事が分かります。

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明るくないのに主星が大きく見える

トラピスト-1dから見た主星トラピスト-1の想像図
出典:ESO/M. コーンメッサー

トラピスト-1系の各惑星、主星のトラピスト-1から非常に近い位置を公転しています。

そのため、トラピスト-1系の各惑星から見た主星トラピスト-1は、地球から見る太陽の4〜6倍の大きさに見えていると考えられます。

大きな太陽ってちょっと怖いですね💦

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トラピスト1の惑星に人類は移住できる?

トラピスト1系の惑星に人類は移住できますか?

パラバース博士

残念ながら、地球からトラピスト-1系は約40.5光年も離れているので、現代の技術では不可能です。

約40.5光年ってどれぐらい距離?

まず、1光年は約9兆4600億kmです。

9兆4600億×40.5=383兆1,300億

つまり、地球からトラピスト-1系は383兆1,300億 kmも離れているのです。

ここまで遠くにあると、光速を超える宇宙船やワープを駆使しないと人類が移住する事は不可能です。

当然、今の技術でトラピスト1系に行ける宇宙船などありませんし、できる気配もありません。

383兆1,300億 km…もはや意味の分からない距離ですね💦

パラバース博士

トラピスト1系に移住できる日が来るのか?その前に人類は滅びるのか?それは未来だけが知る事実と言えます。

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まとめ

パラバース博士

結論、トラピスト-1の惑星は7つ中「4つの惑星に生命存在の可能性」があるのです。

1つの惑星系に生命存在の可能性がある惑星が4つもあるなんて!まさに奇跡ですね!

でも、可能性ではなく本当に生命が発見されてほしいです。

パラバース博士

私もそう思います。トラピスト-1系に関する今後の調査にも期待しましょう。

まだまだ、知らない事が沢山あるトラピスト-1系の惑星。

最新情報が分かり次第、この記事もアップデートして行くつもりです。

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