地球に光と熱を分け与える母なる星「太陽」ですが
人類にとって脅威である「太陽フレア」をご存知でしょうか?
太陽フレアは、我々人類の日常を破壊してしまう可能性があるのです。
恐るべきパワーを持つ太陽フレアとは一体何か?
地球&人類にどんな影響があるのか?
今回は、太陽フレアの特徴や原理を徹底解説します。
太陽フレアとは?
太陽で発生している爆発現象を「太陽フレア」と呼びます。
太陽フレアは黒点と呼ばれる温度の低い箇所で発生し、電磁波、高エネルギー粒子、プラズマを宇宙空間に放出しています。
放出された電磁波、高エネルギー粒子、プラズマが地球に到達するまで平均3日間かかり、早いと14時間〜1日で到達するケースもあります。
太陽フレア小規模なものだと1日3回は発生しているので、珍しい現象ではありません。
太陽フレアの速度は、放出直後で時速約100万km、最速で時速約1,000万kmに達します。
そして、噴出された火柱は1〜10万kmまで噴き上がります。
色々とダイナミックですね。
太陽以外でもフレアはある
フレアは恒星であれば発生していて、太陽以外の恒星だと「恒星フレア」と呼ばれます。
太陽フレアの威力
太陽フレアから放出されるエネルギー量は凄まじく、その威力は水素爆弾1億発分に相当すると言われます。
1859年に発生した太陽風は水素爆弾10億発分のエネルギーを放出したと考えられ、地球にも影響を及ぼしました。
水素爆弾の威力とは?
種類によって異なりますが、水素爆弾1発の威力は広島原爆の800〜1,500倍もあります。
つまり、太陽フレアは人間が持ち得る兵器をはるかに超える威力があるのです。
太陽フレアが人間に当たると、どうなっちゃうんでしょうか…
一瞬で蒸発し、跡形も無く消えてしまうでしょう。
太陽フレアの発生メカニズム
太陽には磁場があり、磁場がねじれたり変形すると、その部分にエネルギーが蓄積されます。
そして、磁場のリコネクション(つなぎかえ)が起きると蓄積されたエネルギーが放出され、太陽フレアになると考えられています。
磁場のリコネクション…?何か難しい言葉が出てきた。
太陽フレアのメカニズムは複雑なので、あまり覚えなくて良いかもです。
そもそも、メカニズムがはっきり分かっていない事実もあります。
太陽風との違い
「太陽フレア」と「太陽風」は混合されがちですが、2つは異なる現象です。
太陽風は、太陽から常に放出しているガスの流れ(風)や、太陽フレアで発送するガスの流れ(風)を表すのに対して
太陽フレアは確率で発生する爆発自体を表しています。
「太陽フレア=爆発」ならば「太陽風=衝撃波」と言った感じでしょうか?
ここでは、その様に覚えて頂いて大丈夫です。
紅炎(プロミネンス)との違い
「現象」と「物体」の違い
まず、フレアは太陽表面で発生する爆発の名称、つまり「現象」を示していて、物体を示す言葉ではありません。
一方、紅炎(プロミネンス)は太陽表面のガスが吹き上がった箇所の名称、つまり「物体」を示していて、現象を示す言葉ではありません。
「竜巻(現象)」と「酸素(物体)」の様に、そもそも比較対象ではないと言えるのです。
なるほど、でも見た目が同じだと違いを求めたくなります。
太陽フレアが地球に与える影響
小規模な太陽フレアなら地球に与える影響はほとんどありません。
しかし、大規模な太陽フレアは地球に大きな影響を及ぼす可能性があるのです。
ここでは、大規模な太陽フレアが地球に与える影響を詳しく解説します。
通信障害を引き起こす
大規模な太陽フレアから放出される強力な放射線や電磁波が地球に到達すると、電離層のバランスを乱れてしまいます。
電離層のバランスが崩れると、インターネットや無線通信が使用不可能になって、大規模な通信障害を引き起こしてしまうのです。
こうした、太陽フレアによって引き起こされる通信障害を「デリンジャー現象」と呼ばれます。
大規模な通信障害が発生すると、スマホ&ネット&SNSも使えなくなってしまいます。
それは困ります💦想像しただけで恐ろしい…
大規模な停電が発生する
大規模な太陽フレアが地球に直撃すると「磁気嵐」が発生し、地表の磁場を変動させてしまいます。
磁場が変動すると送電線に異常な電流が発生し、大規模な停電を引き起こす可能性があるのです。
通信障害に加えて照明まで使えないと、時代は中世に逆戻りしてしまうでしょう。
人工衛星が壊れる
大規模な太陽フレアから放出される、強力な放射線や高エネルギー粒子は人工衛星の通信に支障を与え、故障の原因となります。
また、太陽フレアが地球の大気を熱して膨張させてしまうと、人工衛星の軌道が乱され、大気圏に落下してしまう事例もあるのです。
太陽フレアによって、一機150〜500億円もする人工衛星が台無しになってしまう可能性があるのです。
太陽フレアって悪い事ばかりですね…
文明が発展するほど脅威も大きくなる
通信機器、照明、人工衛星など、太陽フレアが影響を与えるのは、文明の発展によって生み出された物ばかりです。
つまり、人類の文明が発展すればするほど、太陽フレアも脅威も相対的に大きくなるのです。
ただ、太陽フレアは1つだけ良い事を引き起こします。
オーロラを発生させる
オーロラは、太陽フレアに含まれるプラズマが地球に存在する原子と衝突する事で発生します。
そのため、オーロラは太陽フレアが生み出しているとも言えるのです。
(太陽風もオーロラを生み出している)
なるほど!綺麗なオーロラは太陽フレアあってこそなんですね。
その通りです。
太陽フレアは人体に影響はある?
太陽フレアが人体に影響を及ぼす事はありません。
なぜなら、地球は「磁気圏」「大気圏」「オゾン層」の3つのバリアー守られているので、太陽フレアの有害物質が地表に届く事はあり得ないからです。
宇宙空間で活動をしている宇宙飛行士など、特殊なケースを除けば太陽フレアが直接人体を害する事はないと思って下さい。
もし、人体に影響を及ぼすほどの太陽フレアが地表に来るとしたら、それは地球最後の日かもしれません。
もはや、健康どころの話じゃないですね💦
まとめ
太陽フレアでスマホが使えなくなるって、想像するだけで恐ろしいです。
確かに、通信機器が発達している現代は、太陽フレアの脅威が大きくなっている事実があります。
だからこそ、太陽フレア対策を見つけて、被害を未然に防ぐ事が大切だと思っています。
災害と同じで、事が起きる前の予防が一番大切ですよね!
近年、太陽フレアの情報を速やかに発信することで、太陽フレアの被害を最小限に抑える試みがあります。
将来、画期的な太陽フレア対策が発明されて、太陽フレアの脅威がなくなる日が来るかもしれません。
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