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移住先候補「プロキシマ・ケンタウリb」に水や大気はある?生命はいる?地球そっくり惑星の真実!

プロキシマb

地球外惑星の1つ「プロキシマ・ケンタウリb」

プロキシマ・ケンタウリbは地球によく似た惑星で、水や大気が存在するかもしれないのです。

距離の近さもあって、人類の移住先候補と言われるほど。

では、プロキシマ・ケンタウリbとはどんな惑星なのか?

どんな環境なのか?

パラバース博士

今回は、プロキシマ・ケンタウリbの特徴を詳しく解説します。

目次

プロキシマ・ケンタウリbとは?

プロキシマb地表の想像図 出典:ウィキペディア
プロキシマb地球
直径約13,266 km約12,742 km
質量約74垓3,000京トン
地球の約1.29倍
約59垓7.000京トン
自転周期不明24時間
公転周期約11.2日(地球時間)365日
主星までの距離約795万 km約1億4,960万 km

プロキシマ・ケンタウリb (通称:プロキシマb )は、太陽から最も近くにある恒星のプロキシマ・ケンタウリの周りを回る太陽系外惑星です。

硬い表面がある岩石惑星(地球型惑星)と考えられています。

地球からの距離は4.3光年(39.7兆km)と、地球から最も近くにある太陽系外惑星でもあります。

主星のプロキシマ・ケンタウリからちょうど良い位置(ハビタブルゾーン)を公転しています。

パラバース博士

ハビタブルゾーン圏内なので、生命存在の可能性があるほか、人類の移住先候補でもあるのです。

地球類似性指標は「0.87」

地球1
プロキシマ・ケンタウリb0.87
ティーガーデンb0.93
ケプラー1649c0.92
TRAPPIST-1d0.89
ケプラー452b0.83
グリーゼ667Cc0.78
火星0.70
パラバース博士

地球との共通点を表す地球類似性指標は「0.87」です。

「地球類似性指標」とは?

大きさ&質量、成分など地球との共通点の多さを表す指標の事を「地球類似性指標」と呼びます。

数値が「1」に近いほど地球に類似しているとされます。

人類の居住性(住みやすさ)や生命存在とはあまり関係のない数値です。

温度&表面の様子

プロキシマ・ケンタウリbの表面の様子

表面温度

表面温度は234 K (−39℃)と、やや低温の環境だと思われます。

しかし、二酸化炭素、水蒸気などの温室効果ガスがあれば、表面温度も高くなっている可能性があります。

パラバース博士

地球に大気が存在しない場合、平均温度は−18℃と言われていますが、大気が沢山あるので平均温度が15℃まで上がっているのです。

昼でも暗い

主星から受ける可視光線は、地球の約2%しかありません。

そのため、プロキシマ・ケンタウリbの地表は、昼間でも薄暗い環境になっていると考えられます。

可視光線とは

人間の目で観測できる波長の光のことを指します。

地球に住む人間は、太陽からの可視光線によって、物の「色」を認識することができるのです。

あの、プロキシマbは主星の近くを公転しているのに、なぜ地表は低温&薄暗い環境なんですか?

パラバース博士

それは、主星「プロキシマ・ケンタウリ」が太陽よりずっと小さな恒星だからです。

主星の特徴

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したプロキシマ・ケンタウリ
プロキシマ・ケンタウリ太陽
表面温度約3,000℃約6,000℃
直径約19万8,000 km約139万2,000 km
質量太陽の12.3%1
光度太陽の0.17%1
可視光線の量太陽の0.0056%1
その他恒星風が発生しやすい(閃光星)恒星風(太陽風)が発生しずらい

同じ恒星でもここまで規模が違うんですね!

パラバース博士

プロキシマ・ケンタウリは「赤色矮性」なので、太陽と比べると小さく感じてしまいます。

「赤色矮性」とは?

主系列星の中で最小サイズ、低温な恒星のことを「赤色矮星」と呼びます。

「矮=小さい」を意味し、低温のため赤く見えることからこの名が付けられました。

銀河系内の恒星の4分の3は赤色矮星と考えられているので、最も一般的な恒星とも言えるのです。

パラバース博士

ちなみに、太陽は「G型主系列星」と呼ばれ、銀河系の中では上位10%に入るほど直径&質量が大きな恒星なのです。

太陽ってとても大きな恒星だったんですね。

プロキシマ・ケンタウリbの生命の壁

パラバース博士

近年の研究で、プロキシマ・ケンタウリbは生命にとって厳しい環境であると考えられているのです。

それはなぜですか?

パラバース博士

まず、主星から距離が近すぎること。そして主星の性質が大きく関係しています。

主星から近すぎる

プロキシマbから主星まで約795km
地球から主星まで約1億4960万km
パラバース博士

主星の近くにあるプロキシマbは「恒星風」の影響を受けやすいと考えられています。

恒星風とは

恒星表面の爆発で発生するガスやフレア(炎)の流れを「恒星風」と呼びます。

赤色矮星は重力が小さいので、表面で発生した爆発を留めておくのが難しく、恒星風が発生しやすいと言われています。

もし、惑星に恒星風が直撃すると、大気が剥ぎ取られたり放射線で地表が汚染されてしまいます。

パラバース博士

地球は太陽から一定の距離があり、強い磁場に覆われているので、恒星風(太陽風)の影響をほとんど受けていません。

プロキシマ・ケンタウリは恒星風が頻繁に発生する

プロキシマ・ケンタウリは恒星風が発生しやすい閃光星に分類されます。

そのため、プロキシマbには恒星風が頻繁に直撃している可能性があるのです。

恒星風の影響で惑星の大気が剥ぎ取られる想像図

磁場があっても守れない?

惑星に一定の磁場があれば、恒星風の脅威から守る事ができます。

しかし、主星近くを公転するプロキシマbは、磁場があっても距離的な関係で恒星風を防げないかもしれないのです。

パラバース博士

結果、プロキシマbは恒星風の影響で大気がほとんど存在しない、地表は放射線で汚染されている可能性があるのです。

そうなると人類は移住できませんね?

永遠の昼&夜になっている?

A地点は永遠に昼間。

永遠の「白夜」と「極夜」

プロキシマ・ケンタウリbは主星からとても近くに位置するため、強い潮汐力の影響を受けている可能性があり、常に主星に同じ面を向けている(潮汐固定)可能性があるのです。

そうなると、常に日向の地域と、常に日陰の地域に分かれてしまいます。

パラバース博士

プロキシマbの「常に日向の地域は灼熱」「常に日陰の地域は極寒」の世界かもしれません。

ちょうど良い地域が無いかもしれないんですね。

水や大気があるか分からない

プロキシマbには、生命誕生に必要な水や大気が豊富に存在するのか?詳しいことは分かっていません。

元々、水や大気が存在しなければ、プロキシマbは移住先に適していないことになってしまいます。

パラバース博士

現状、分かっていることは「水や大気があれば移住できるかもしれない」と言うことだけなのです。

プロキシマ・ケンタウリbに人類は移住できる?

プロキシマ・ケンタウリdの想像図・出典:ウィキペディア
パラバース博士

結論、人類が住める環境かどうか?詳しく分かっていないので移住できるかは未知数です。

パラバース博士

さらに、地球から4.3光年(39.7兆km)離れた場所までどうやって移動するか?の壁もあります。

4.3光年(39.7兆km)の壁

4.3光年の距離は、時速60,000kmのスピードがでる探査機ボイジャー1号でも7〜8万年はかかる計算になります。

もし、プロキシマ・ケンタウリbに移住する場合、光速レベルの宇宙船、ワープを駆使して移動する必要があります。

当然、現代ではそんな宇宙船&技術はありませんし、できる気配もありません。

環境も大事ですけど、移動手段がないと話になりませんよね…

パラバース博士

果たして、プロキシマbに移住できる日が来るのか?その前に人類は滅びるのか?それは、未来だけが知る事実です。

まとめ

パラバース博士

プロキシマbは、まだ謎の多い惑星なので、今後の調査で新たな発見があるかもしれません。

ぜひ、人類に適した環境であってほしいです!

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